この辺りの様子

北海道の実家の近くにお米を脱穀等する『ライスセンター』というのがあり、農繁期などは夜になっても静かに機械の音がしていた。こないだ日本からアストリアに戻ってきて気づいたのだけど、なぜか夜になると家の周りも同じ音がする。どこからともなく聞こえる夜の騒音。これは何なんだろう。今まで気づかなかった。

夏になるとうちのアパートの管理人のおじさん、ラリーがビルの前に四六時中座って近所の人と話をしている。歩道に、持参の椅子に座布団をしいて座って、お腹すいたらたまに角のダンキンドーナツで何か買ってきて食べている。会うたびに、「いい日だね!」「いい夜だね!」としか言わない。雨の日は「悪い天気だね。。。」疲れて帰ってきても、喧嘩をしていても、このおじさんだけは憎めない。留守の時に宅急便を預かってくれるのもラリーの人柄。携帯に、「ヨキ、(ユウコって名前が言えない)うちで荷物をひとつあずかってるよ。」と伝言まで残してくれる。たまに「ヨキ、今日ははるばるシアトルから宅急便が届いているよ。取りに来てね。」とか。優しいでしょう。ユウコって言えないっていうか、わたしのほうが間違えて覚えられてから、直していない。
ラリーはかなりの巨体のためか持病がいくつもあるらしく、私の働いてる病院に通っていてたまに見かける。最近はあまり見かけないから調子いいんだろう。
こないだうちの郵便受けの鍵がなくなって、「鍵なくしちゃったから新しい鍵に付け替えてもらえないかなあ」って頼んだら、「あ、あるよ。新しい鍵。ハイこれ。」って、新品のロックと鍵のセット(袋入り)を手渡してくれた。
「あの、郵便箱自体開かないんですよ。だから、付け替えられない。」
「あ、そうか、、、じゃあどうにかしておくから。」
数日後、ドライバーを持って郵便箱の前に立つラリーの姿が。直してくれたんだ!
「いやーうちの甥がね、サッカーの練習に行くって言ってたんだけどちょっとお願いだから、って捕まえてさ、つけてもらったよ。うちの甥すごく急いでたんだけどね、お願いだからってね、なんとか説得したよ」と、かわいい甥の話を。
ね、愛らしい人でしょう。
さっきも、
「ハーイヨキ。家族はどう?みんな元気?」
日本から持ってきたクッキーがまだ一箱あまっている。ラリーに持っていこう。また太っちゃうけどなー。甥と食べれ、って言っておくか。



あ、考えたら、外の騒音はみんなのエアコンの音かなあ。あーそうかもしれん。ちょっとつまらない。