熱気と、筋肉痛を忘れないうちに

やはり娯楽のほうに走りましょう。

ヒカシュー

金曜日に、ヒカシューという日本のバンドをイースト・ビレッジで観る機会があった。名前もどんな音楽なのかも、彼らのNY公演の知らせを見るまで知らなかった。ただ、30年もやっている、とか伝説のバンド、等こういう言葉をmixi等を通じて知ってしまった。そうするとどうしても、今から自分が体験しようとしていることに多大な期待を寄せずにはいられない。水曜日にヒカシューのボーカルでありおそらくリーダーの巻上公一さんのソロバンドを既に観ており、もうそこでおったまげてしまったので期待はさらに膨らんで、久しぶりの緊張感をもってライブ会場に足を運びました。友人のみぽさんと一杯やった後に。
もう、すごかった。困りました。
CDを買って音源を聴きたいな、とか思わないのです。ライブの迫力があんまりにも異常です。
それともうひとつ、この会場アルコール無しステージ無しの掘立小屋のような会場ですが、とっても大好きになってしまいました。床がきしんで、ミュージシャンの方々が踏むステップの振動をすぐそこに感じることができる。歌い手さんの唾が飛んできそう。
The Stone

World/Inferno Friendship Society


私がNYに来てから、一番長く深く好きなバンドです。初めて観たのはちょうど4年前の同じ時期。今まで25回ライブに行きましたがやっぱりNYで演奏するたびに行ってしまう。このバンドを何で好きかはよくわかりません。もう、好きな食べ物はチョコレートです、という言葉と同じぐらいの値で好きなバンドはワールド・インフェルノです、としか言えない状態です。ミクシイ日記にはよく書いていたけど、はてなに移ってからまだひとつも彼らのことを書いていなかったので、書きたいと思います。
というわけで日曜日は彼らの素晴らしい素晴らしいライブでした。彼らは、アルバムがどうこうとかは実にどうでもよくて、まあ歌は素晴らしいのだけど、ライブがすごく凄いので、今回はライブの話に花でも咲かせたいと思います。昨日は日曜マチネーの、ちょっと早い時間に始まる真面目な学生+働く人々に優しいライブでした。ちょっと早めに7時ぐらいに着くと、もう会場はヤングたちで温かくなっています。ひとつ書いておかなければいけないことは、彼らのファンは非常に若い。大半が15歳ー18歳ぐらいかもしれません。(たまに、初めて見る友達を連れて行くとファンの若さとあばれっぷりに引いてしまって、バンド自体を評価してくれないというのが悲しい実態です)ということで、私も17歳ぐらいのときに札幌に一人でライブに行っていた頃とあまり変わりません。とにかく、歳はどうでもいいんですが、バンド構成がでかいですよ。紳士ボーカル、パンクギター、テクが細かいベース、高中低サックス3つ、ヒゲのアコーディオン+キーボード、信頼ドラム、そして艶っぽいお姉さんがパーカッションと鉄琴を殴り打ちします。全部で9人です。それだけでも迫力なのですが、バンドと観客と両方がぶつかりあって、すんごいものになるんです。
皆で歌って踊るのが好きだったり、ロック/パンク音楽好きだったり、バルカン音楽の楽しい雰囲気が好きだったり、スーツでピシッとキメていても泥酔しちゃったり、フリフリのスカートでクルクル踊るのが好きだったり、猫の暴力的なところが好きだったりする人にはもってこいの音楽です。私も旦那も後ろの方の広いスペースで歌って踊りました。毎回のように彼らのライブは混み混みで、踊れるスペースがあるのは久しぶりのことでした。新曲披露もありまして、歌い手のジャックさん、“I'd rather get drunk and be in love"(酔っ払って恋してるほうがマシ)のような台詞を吐いていました。憎いです。求婚したくなる人だと思います。ジャックさんの横でパーカッションを暴れ打ちするお姉さんも、昨日は白いミニ・ワンピース姿でとっても冴えていました。彼女とも結婚したい、とよく思います。そんなときは結婚してクレー!と頼むといいのだと思います。これからはそうしてみようかな。一番嬉しかったのが、Cats are not Lucky Creatures(直訳:猫は幸運な生き物じゃない)という曲を久しぶりに聴けて、死ぬかと思いました。猫を愛する者にとって、そして汚い格好で安い飯を食って生活している者にとっては心に響く歌です。(Attention 今回見逃した人!昨日のライブは今までの中でも最高級でしたよ。キィィ!!)
彼らのことはまた後々沢山書きます。