音楽とかあの映画とか

Guignol

NYのローカルバンドを紹介させてくださいな。

Guignol(ギニョール、フランス語で操り人形の意味らしい)という素敵なバンドがあります。クレズマー(詳細はリンクに頼る)、タンゴ、ジャズが混ざったような音楽を気持ちよくコンパクトに、且つ迫力いっぱいに演奏する4人の紳士です。クラリネットアコーディオン、チューバとドラム。うーん、変拍子がすごく多いので“気持ちよい”というのはあまり当てはまらないかもしれないけれど、4人が息を合わせて“やる”時は思わず目を見開いて鼻の穴を大きくしてしまうぐらい気持ちいい。そして一定のリズムで落ち着けない、という感じが、本当にバンドに操られている様で気持ちがいい。
そんな彼らのライブがあるトルコ料理屋で金曜日、開かれた。以前にも彼らの演奏は何回か観に行ったのだけど、今回のはあまりにも素晴らしかったので書くことにします。
レストランの中で私は一番安いワインを飲みながら終始ニコニコしてしまった。えーとまず良かったのが、ライブは無料だったということね。
アコーディオンのFranzさんは、ワックスで整えられた口髭をはやしている。(フロントに立つFranzさんとクラリネットのPeterさんは、私の二十代を素敵に飾ってくれているWorld/Inferno Friendship Soceity というバンドのメンバーです。)演奏がうまい。クラリネットは、言ってみればクラリネットの鳴らせる十あるうちの十個の表情をすべて使い切って演奏している感じだろうか。アコーディオンの悲しい調べが胸を打つ。ドラムは、バスドラとスネアとシンバル2個だけですごく迫力を出してくる。チューバは、“あの大きなラッパ”があるというだけで楽しめる(笑)。とにかく、すごく踊りだしたくなるような音楽なのですよ。
ライブ中、嬉しいことがありました。私の隣のテーブルに座っていたお姉さんが、ある曲の最中に踊り出したのだけど、立ち上がった瞬間に、思わず私は“このお姉さん、本物だ”と口に出してしまった。
本物のベリーダンサーでした。
腰つき、顔の表情、全てがとってもエレガント。美しい。この曲の間は皆がこのお姉さんの腰を眺めていました。すごかった!
私は安ワインでデレンデレンの直前まで行ったのでずっと座って聴きました。
そんな、おっさん4人が奏でる憎い音楽なのですよ。
というわけで一曲どうぞ。mp3: Guignol - Salt Chunk Mary Fight Song - 4.24 MB

あのゴリラ


映画キングコングを観に行った。面白かった。そりゃもう。ええこんなことまで!こんな生きものがぁ!!すごいなーいいのかなぁえええーそこでそりゃないだろうあーだめだだめだ!すぐ後ろにいるじゃん!  という、決まり決まった紋切り型のスリルと悲しみと安心感がいっぱいで、楽しかった。ちょっとわかり易すぎて恥ずかしくなる場面が沢山あったけど。いつも最後に生き残るのは白人ね。はいはい。
結局は、なんだか悲しい映画かもなあ。あの可哀想なゴリラ。どっちにしても、単純に観れる映画です。まいっか。