観光、笑い、疲れ

金曜日にランの友達のウィル君がイギリスのブリストルから来た。4月になって、暖かくなってやることなすこと全てがとても楽しい。アイスコーヒーや半袖。まわりの人々の服装。動物的本能を一生懸命発揮させた若者は、半袖短パンやビーチサンダルで街に繰り出す。先週、街中のビーチサンダル率はすでに3割ぐらいだったかもしれない。ね、いくらなんでもまだ4月。。。というわけでウィル君を交えた先週末もなんだかいろいろあった。
まずはウィル君に頼んでいたお土産。。。

BBCのコメディー番組、Little Britain のヴィッキー人形。手を押すと喋ります。ピンクのジャージを着た番長キャラクターであるヴィッキー・ポラード。強烈です。喋っていることが早すぎて理解できないのがヴィッキーの特徴ですが、この人形にも等しく。顔にニキビまであります。気持ちは伝わる。こういう、すごく早口で支離滅裂なことを喋り倒す子って、どこにでもいますよね。この番組はけっこうどこにでも起こりそうなこと、居そうな人を大げさに皮肉たっぷりに描いているコメディー。何十あるのかわからないけど数多い強烈なキャラクターを演じるのは2人の男性で。

金曜の夜は、待ちに待ったDynasty Handbagのコメディーショウ。期待を裏切らず、とても面白かった。ショウの題名は、「The Hell in the Handbag」すごーく腹黒い内容だった。この人は、とても有名になりそうです。。。もう、ほんとに。といっても、劇場内でね。テレビや他のチンタラメディアなんかには間違えても出なさそうです。ライブ会場や小さな劇場でちょこちょこやっているみたいなので、また観にいってみよう。Handbagさんの前座をやったNao Bustamanteという女性も、すごくよかった。Naoさんは、なんだか国際的に有名なパフォーマンスアーティストらしい。やることが、まったく予想できん。変な歌を、変な顔で歌う。観客から3人ステージに上げて、お手伝いをしてもらう。その3人はトイレットペーパーをNaoさんの体にくるくる巻き付けて行く。巻いて巻いて、顔も見えなくなるまで体全体包まれる。ミイラのように。その後何をするかと思ったら、3人はトイレットペーパーで包まれたNaoさんの体に唾をペッペッと吐きながらトイレットペーパーを湿らせて、形を固定していく。。。!この人すごい。3人の若い人に、自分の体に向かってに唾を吐かせるんです。“どっから考え付いたんだろうこんなアイデア!”というのは世に沢山あるけれど、そういうアイデアを体をつかったパフォーマンスで見せられると、こりゃすごい力がある。
お笑いを観にいく、って今まであんまりやったことなかったけど、これはいいもんだなぁ。こビデオと音楽と照明の合わさった奇妙な舞台劇を見せてもらった感じ。よく笑った。写真をとればよかったなあ。相当いい写真をいただけたに違いない。
土曜日はランさんは仕事が入ってたのでウィル君とイーストヴィレッジのフリーマーケットを覗く。相変わらず、埃かぶってるぶんだけいいモンがある。あそこで時間を費やせば費やすほど得している気分になる。私は、カエル柄のスカートを買った。馬鹿な子に見えるだろうな。まあいいだろう。
その後はウィリアムズ村に行ってロニットちゃんと合流する。この晩は、Akron/Familyのライブがある。東ウィリアムズ村にある、元工場アパートメントで。これ、前売りチケット買った人に、当日まで会場を知らせてくれない、という“シークレット”ギグ。でも、シークレットと言うと誰もが来たくなるのが常であるのはもとより、シークレットという名前で大々的に宣伝していたので、行ってみたら凄い人の数でぎゅうぎゅうだった。しかも、会場が8時だったので適当に9時ぐらいに着いたら、とにかく中は人でいっぱいで暑くて、立ってもいられない。11時になってやっと前座のバンドが始まったくらいだった。ひどい。。。いくらなんでも、私らは17歳じゃないんです。つらいっす。。。

廊下で待ちながら、話しながら、何時間過ごしたことだろう。Akron/Familyが始まったのは12時半。シークレットという言葉につられて早く来てしまったのがあほらしかった。バンドが始まるまで3時間待ち。バンドは素晴らしかったけど2曲聴いてもうお連れ様たちがダウンし始めたので帰ることに。残念でした。
日曜日は、修道院を美術館につくり変えたクロイスターズ(ウェブサイト)という場所に行ってきた。すごく、きれい。ここはメトロポリタン美術館の一部で、中世のキリスト教の美術品が沢山飾られている。とっても静かで、ひやっとする石造りの建物の中に日が差し込んで、なんともいえない雰囲気がある。建物は、フランスからわざわざ石を運んできて作ったらしいです。

人間を描いた彫刻や絵画は、やっぱり悲しい顔や、やりきれない顔の表情がたくさん見られる。キリスト美術を見るときは毎回、作品同士のそういう表情の見せ方の競争みたいに見えて、なんだか面白いのだけど、やっぱりすごく美しい。

こういう直径20センチぐらいの円形のステンドグラスが沢山あったのだけど、この頃のヨーロッパ人も。。。狂ってたんだなあ。と思わせるどぎつい表現がいっぱいで、微笑ましかった。
久しぶりにフィルムの写真を撮ってみた。デジカメを充電していなかったおかげ。。。きっと、忘れた頃にプリントが出来上がっていることでしょう。。。
クロイスターズ、地下鉄にちょこっと乗ってたどり着ける場所っていうのがいい。マンハッタンの最北の西側、ピクニックには最高の場所でしょう。

タララー♪