日本で

今回の里帰りは、いろいろなことがありすぎて全部書ききれない。とにかく、すごく充実していてNYに戻りたくなかった。以前ネパールに行ったときに空港の出国ゲートで本当に引き返そうかと思ったぐらい帰るのが嫌で一人で変なムードに陥っていたけど、今回もそれぐらい嫌で嫌で、飛行機に乗る前に食べたおにぎりで妙にジーンとして、すごく落ち込んだ。ずいぶん会ってない人たちに、沢山会えたからかなあ。幸せでした。
じゃ、ひとつずつ書こう。
今回の帰国のメインだったのがまず、お兄ちゃんの結婚。おめでとう。まこちゃんとかなちゃんは、本当に素敵な二人です。私が言うのもなんだけど、まわりの皆もそう思っていると思うので。式は、寺の本堂で仏前結婚式だった。厳粛でありながらも、小さい本堂でなんともあったかい式だったなあ。不思議なんだけど、式に参列していて、自分の兄の結婚って言うよりもかなちゃんという女性がお嫁に行く、という気持ちのほうがが全く強く感じられるのね。(ま、私も女だし。)媒酌人さんに手を引かれて赤い絨毯の上をゆっくり歩くお嫁さんは、優しくて綺麗で、変な言い方だけどなんだか弱くて。きっと式のやりかたで、花嫁をそういうふうに見せる演出が働いてしまうのだと思う。それはとても日本的で、古臭い考えでもあって、不公平かもしれないけど、そういう“形式”っぽい雰囲気になんだかすごく心を動かされた。ああ、嫁に行くってこういうことか、と。私らなんて“形にこだわらず”とか“とにかく楽しく”ってな感じで結婚パーティーしてものすごく満足していたけれど、とりあえずある形に沿って結婚式を挙げる、というのもすごく素敵なもんですね。
式の後は深川のホテルで披露宴。ここのホテルはこの日だけで3つも披露宴がある、ということで頑張っている深川には嬉しい限りです。すごい人口密度だっただろうな、ここ。披露宴というのはやっぱり披露宴なので色々笑っちゃう場面もあるわけですがここは妹の私がうるさく言う必要ない、ということで。とにかく人がいっぱいで、主役の二人はとっても素敵だったし、スポットライトは常に二人を逃さないし、羨ましかった。大原息子さんの三味線にはびっくり、そして初めて聴く「たう」の演奏。本当によかった。皆に混ざってごまかしごまかし歌った(歌えてなかった)「リムジン江」。お兄ちゃんのスピーチはすごく感動的で、我が家の中で私の影がますます薄くなる、って感じで。いやー楽しかった。BGMはやっぱり、Queenだったし。。。
その後は朝まで飲んで歌い、語らう。どれもこれも、懐かしいんだけど新しい話や出会いで溢れていた。韓国からやってきたキムチにヒィヒィしながら十勝ワインをすする。

この日のお話はこの辺で。