カントリーでノックアウト

まさかカントリーミュージックにやられることになろうとは考えていなかったですね、少なくとも4年前ぐらいまでは。

昨日はコロラドデンバーから来た(オルタナティブ)カントリーバンドSlim Cessna's Auto Clubを観にいった。すごくすごくよかったー(涙)すごくいいバンドなんです。正統派カントリーではなく、ゴスっぽい味がちょっと入っていたり、ロカビリーやパンクみたいな雰囲気もあったり。パンクっぽい迫力で盛り上がりながら心はじーーんと暖かくなる感じ。なんかいい意味で血の味のするようなステージでもある。フロントマンの二人(歌のSlim Cessna サンと、歌/バンジョーのMunly サン)が、本当にいい歌い手さんだし、コンビとしてのやり取りもほんとにうまい。バンド(6人編成)もいい。オルガン、スライドギターともちろんバンジョー。。。などなど。バンジョーっていうのはほんっと心の隅々にまで這いつくばってくる、いい音だ。
最近なんだかアメリカの南部や西部の音楽とか、キリスト教に関わったこととかによく引っかかっている気がする。Jesus Campってドキュメンタリーもそうだったし、先週はもうひとつドキュメンタリーSearching For Wrong-Eyed Jesus(『ロング・アイド・ジーザスを探して』)というのを観た。この映画はある南部うまれのミュージシャンが南部を車で旅しながら色んな人や場所をたずねるものなんだけど、つねに音楽がある作品になっている。ミュージシャンが登場してその場その場で演奏をする。いい。フィクションのような、さらにいうと詩的な構成の映画で、とても不思議で美しかった。内容はいたるところに南部独特の文化や信仰心の深さをかいまみることができる。風景も、湿った沼地や、乾いた町のあちこちがすごく美しい。カメラのモーションがすごく独特で、そこがドキュメンタリーさを感じさせない原因なんだろうな。
そうそうそれと、この映画に出てた音楽家、全部よかった。片っ端からじっくり聴いてみたいとおもう。えーと、16 Horsepower, Handsome Family, Trailer Bride, Lee Sexton, Johnny Dowd等。。。16 HorsepowerはSlim Cessnaさんの元バンドメイトみたいです。
さて、スリム・セスナに戻って。。。

後ろの帽子の二人がSlim CessnaとMunly(この人達ほんとに、スタイル、があるんだよな〜。憎いっ)
彼らの歌詞を読みたいんだけどアクセスできなくて詳しくはわかりません。でも肝心なところは、人間味の深ーーい歌を歌ってる、というかんじです。暗くて、暖かい言葉です。そこはやっぱり、カントリー・ブルースの根底にあるような。それと、ライブで感じるのはアンセム的なところが、やっぱり私的にはパンクのライブを彷彿とさせてくれます。でもあんまりジーザスジーザスジーザス言うもんだから自分もあぶなく向こうに行くのかなーと感じながら、でもこのバンドはキリスト教を宣教してるわけではないので、そこはブラックユーモアで笑ってもいいんですよ〜という感じでよくまとまりませんが終始いい雰囲気でした。しかし「ハレルヤ!」とあんなに何回も叫ぶことになるとは(しかも心の底から)。。。ちなみに彼らのレコードレーベルはジェロ・ビアフラのオルタナティブ・テンタクルズ。ジェロ曰く、"This is the country band that plays the bar at the end of the world." (これはこの世の果てのバーでプレイするカントリーバンドだ。)だって。ふーん。。わかる!

とにかく、いいライブでした。ほんと、生き返ったかんじ。
Myspace: http://www.myspace.com/slimcessnasautoclub (ここでライブ音源が聞けます。)
オフィシャル:  http://www.slimcessnasautoclub.com/news/index.asp
(写真は全部、オフィシャルサイトから)

実は、今週はいいライブウィークでして、今日はSleepytime Gorilla MuseumとSecref Chiefs 3 でございます!!!
がーん